財団法人松尾学術振興財団松尾研究会編 科学新聞社発行
ISBN4-905577-96-9 四六判233頁 定価2,520円(税込)

 いま、最先端科学技術は、国の総合的な構造改革の中核を占め、社会経済効果を踏まえた研究開発の重点化が図られていますが、同時に研究者の自由な発想と知的意欲に基づいて行われる真の基礎研究を着実に発 展させることも重要です。本書は、それぞれの分野で独自の新しい科学研究の流れの形成に大きな業績をあ げられた23人の優れた研究者に執筆をお願いし、その創造的活動のあり方を紹介するものです。創造性の涵養への刺激剤になるばかりでなく、日々を科学技術の新たな展開に取り組んでおられる方々にも大きな示唆 を与える、きわめて興味深い読み物になっています。ぜひ一読を。

◆天文学・宇宙物理学
 

古在由秀 初期の研究生活
佐藤文隆 宇宙物理遍歴
松尾弘毅 M‐Vロケットの開発

◆物理学・地球科学
 

秋本俊一 物性研究所で ”地球の物理”研究始末記
川路紳治 半導体表面界面の二次元電子系の電気伝導と電流磁気効果
山崎敏光 素粒子ビームで創るエキゾティックな物質世界−研究手段の開拓と国際的研究所の存在が大切−
横山 泉 重力異常分布による火山構造の解明と火山噴火予知計画の策定・推進への貢献

◆化学

国武豊喜 創造的研究への道 −独自の発想の源泉と研究を支えた条件−
櫻井英機 シグマーバイ共役の発見と有機ケイ素化学の大系化
廣田榮治 フリーラジカル分子の精密構造と動的挙動の解明による構造化学の発展への貢献
本多健一 光電気化学の曙

◆生命科学
  大塚栄子 合成ras遺伝子を用いた遺伝子の機能に関する研究
岡崎恒子 DNA複製の分子機構 −不連続複製機構−
志村令郎 シロイヌナズナを用いた植物分子遺伝学の立ち上げと展開
高月 清 成人T細胞白血病
豊島久真男 研究生活を振返って
松原謙一 DNA研究とゲノム研究の時代
◆工学
  伊賀健一 面発光レーザーその発明と新分野の創出−
増本健 私が歩んだ学者への道/山中千代衛 レーザー核融合研究に踏み込む
◆農学
  竹松哲夫 −雑草学者の足跡−除草剤処理層理論の確立の過程−
光岡知足 腸内菌叢の系統的研究から腸内細菌学の樹立へ
山田康之 私の研究遍路